U12で戦術をどこまで教えるか

本やテレビ、インターネット上にサッカーの話は沢山あります。ここでは自分がサッカーコーチをしていく中で体験したことや感じたことをもとに書いています。理想論や定説とは違うかもしれませんので、あくまで参考程度に読んでください。

何のために戦術を教えるか

前にも書きましたが、「U12だろうがプロだろうがサッカーはサッカー」というのが持論でですので、考えが違う方は流してください。

トラップやパス、ファーストタッチ、周りを見るための首ふり、とりかご、クロスの練習等、様々な練習をさせると思いますが、「この練習は○○のために必要だ」と思いながらやるのと、訳も分からずただやるのでは大きな差が出そうです。集中の度合いも違うでしょう。組織プレーを教えて、それのための練習だと理解して練習をすることが大切だと思います。

しかし、U12でコーチが戦術を押し付け、出来ないから怒るようでは「楽しい、美しいサッカー」にはなりません

サッカーの指導をするという事は、パスをつないだり、ドリブルで突破したりして相手を崩す事で点を取り、組織的に守ることで点を取られない、そんなサッカーの基本的な「カラクリ」を教えてあげ、「サッカーって楽しい!サッカーって気持ち良い!」「もっと上手くなりたい」と思ってもらうところからだと思っています。

そして、中学、高校とサッカーを続ける子供には、これからレベルの高くなるゲームの中で、自分で判断し、チームの勝利に貢献できるプレーを存分に出来るよう戦術や考え方の引出しをたくさん持ってしっかりステップアップしてもらいたいと思います。また中学ではサッカーをやらない子供は、将来お母さんになった時に、自分の子供に「楽しい、美しいサッカー」を(もちろん技術も)教えてもらえたら・・・という思いもあります。

戦術や組織プレーもなるべく早く経験させた方が良い

サッカーでは判断のスピードが大変重要です。その判断は考えてからでなく、ほとんど無意識で自然と行います。それは過去の経験や体感などから自然と出来るもです。

普段練習でやっていることや見たものを無意識にやるパターンと、プレー中に瞬時に考えて動くパターン。どちらも普段の練習や試合の経験によっての能力は磨かれると思います。

その能力(処理量やスピード)は小さいうちから養うほうが良いと思います。運動神経や感覚などと同じように、戦術や組織プレーに必要な状況判断能力や、情報処理能力、行動するための勇気なども、経験によって養われると思います。将来より質の高いプレーをさせたいならば、今、質の高いプレーをさせ、より多くの経験をさたほうが良いと思います。

U12でも簡単に教えられると思った戦術(組織プレー)

  • ワンツー(壁パス)・・・・・・これは練習方法も、何のための練習かを理解させる事も簡単ですが、レベルを上げていくと高難度にもなります(パスを足元に強めに入れたり、受け手も動きながら完璧にコントロールする技術等が必要となってくる)練習方法はこちら
  • マイナスのクロス・・・・・ゴールラインまで行きマイナスにクロスを上げる練習とシュート。シュートをする人がキーパーとディフェンスの死角になることやサイド攻撃がしやすい理由等を説明。
  • アーリークロス(プラスのクロス)・・・・・・前斜め方向の相手ディフェンスとキーパーの間にクロスを入れる。メリットは速攻で相手のディフェンスが整う前に勝負がつく(これは教えてすぐに公式試合で実践して点を決めた) 練習はバックスとフォアード、サイドのパサーをハーフラインあたりから実戦と同じように配置し、味方のバックスあたりからサイドの選手にコーチがボールを出して行う。ディフェンスラインの高いチームには効果的。
  • ボランチに戻し(バックパスから)ギャップを作る・・・・・U12ではボールを持つとどうしても前に前に行ってしまう。一旦下げて、もらい直す動きを教え、練習する。
  • バックのオーバーラップ・・・・・バックが上がり、数的優位を作ることを教える。しかし、これがなかなか難しい。
  • 振り子ディフェンス・・・・・・・下の約束事を見てください。
  • 数的優位・・・・・・局面で常に人数が多くいるように。パスが回しやすいし、取られたときに取り返しやすい。全員攻撃、全員守備。
  • プレス・・・・・・一人が当たりに行ったら、周りの仲間も次の事を予測する。
  • ディフェンスラインの調整・・・・・・ディフェンスラインを上げ下げすることの意味を簡単に説明する。守る時は縦幅を狭くする、攻めるときは縦幅を広くする事と、相手フォアードを下げさせる事程度を教える。「上げろ~!下げろ~!」だけでは足りないのでは?

U12で初めて試合をする時の解りやすいディフェンスの約束事

子供たちは11人制のサッカーに初めて出ます。ポジションを与えられてもどうしていいかわからないはずです。約束事を何個か教えてあげると安心します。簡単なのを紹介します。

サイドから攻撃してきたら、そのサイドのサイドバックとそのサイドのセンターバックの2人で取りに行く。そして一つずつポジションをずらす。ミッドフィルダーも一つずつずれる。

ディフェンダーが学年下だった場合に有効です。

少女の場合、相手が上手い選手だったり、学年が上だったりすると、一人で当たりに行っても簡単に抜かれてしまいます。なので2人で行きます。当然抜かれないようなディフェンスも教えていきますが、距離感やタイミングなどを自分の感覚で覚えないといけないので経験が必要です。4年生対6年生だとなかなか難しいでしょう。でも守るためには人数をかけてしのぎます。2人でしのいでいるうちにみんな戻ってきます。「二人で取りに行っていいよ」と教えてあげます。

 

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