オシム式パス練習で判断が速くイメージ力のある選手に
ハリルホジッチが新監督になりましたね。アギーレJAPANのサッカーは見ていて楽しかったので、もう少し見たかったなぁと残念ですが、ホジッチさんのサッカーはそれ以上に楽しみです。ホジッチさんはオシムさんと似ているかもしれないと言う話もあります。だとするととても楽しみが広がります。戦術以外の「教え」という部分にも凄く興味があります。
今回はオシムさんの練習メニューから考えてみます。
オシムさんの教えの中で「考えて走るサッカー」というのがあります。自分なりに練習メニューから考えてみます。
オシムさんの練習メニューは頭が疲れると言われます。自分も選手と交じってやってみると、とても難しく疲れます。頭を使いながらプレーすることの難しさを体感できます。
サッカー中に頭を使うことは状況によって簡単な場合もあります。例えばゴールキーパーが戦況を考えるとか、逆サイドのサイドバックが戦況を見ながらあれこれ考えるなどなど。オフ・ザ・ボールの時は比較的考えながらプレーできます。
しかし、ボールに近くなればなるほど難しくなっていきます。ボールを保持している選手やボールをもらう選手は考えている余裕が少なくなります。でもそこを鍛えると言うか考える癖を付ければ冷静な判断とプレーがしやすくなるかもしれません。
全部のプレーをスローモーションで行えば、考えながら冷静にプレー出来るかもしれませんが、実際球際となると考えている余裕などない場合がほとんどでしょう。ホンの瞬間のプレーですから脊髄反射的な勝手に体が動いている感じでしょう。
今回紹介するオシムさんの練習メニューは、そのホンの一瞬に頭で別のことを考えながらプレーする難しい練習メニューです。有名なので知っている人も多いかもしれません。
オシム「パス」練習1
やり方
- AはCの名前を言ってBにパス
- BはDの名前を言ってCにパス
- どこにパスするかと誰の名前を呼ぶかは自由
ルール
- はじめはトラップして良い
- 出来てきたらダイレクトで
- 蹴る瞬間には名前を大きな声で呼ぶ
オシム「パス」練習2
ボールを2個にして同じことをやる。この場合難易度が極端に上がります。ボールが同じところに行ってしまわないようにすることと、二つのボールを意識しなければいけなくなります。
オシム「パス」練習3
AはCの名前を言ってBにパスしたらBのところまで走る。Bは同じくCへ走る。誰がどこにいるという記憶が使えなくなるのでよりしっかり見るようになります。
この練習の良いところ
- 小学生低学年から大人まで楽しく練習できる
- 判断のスピードが身につけられる
- ボールを受ける前に周りを見る癖がつく
- 先のことをイメージしてプレーする癖がつく
実際にコーチもやってみると考えながらのプレーがいかに難しいかがわかります。ベンチから「もっと考えてプレーしろ」等と簡単には言えなくなりそうです(笑)。先のことをイメージしてプレーする練習は、自分でも考えてやっていましたが、この練習の方が楽しんでできるようでした。
はじめは難しくてできませんが、一月もするとかなりできるようになります。子供の成長は凄いです。
この練習の後は普通のパスが簡単に思えるので、そこにもスキルアップに対するヒントがあるように思います。
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